付近はカンパニアンからマストリヒシアンの時代の地層が見られる地域で、
尾根筋には固い岩盤となる部分が多く、その中に大型のノイジュールが見られる、
無化石の物が多いのではあるが、時々保存状態の良い化石を含むノジュールがあり、
ノジュール中心から外れて化石が見られる、半亀甲石化したノジュールに含まれていた。
保存状態は殻自体が方解石化して分離は悪く、採集時に雄雌泣き別れの状態であり、
この標本は大まかにいうと内側の印象化石、巻貝本体の内部の化石ということになる。
和泉山地の白亜紀からは保存の良いものが見つかる、この産地からはまれである、
殻が上下ともに円錐形に細くなる外見が特徴的、現生のオニコブシガイの仲間と考えられる、
半亀甲石化により頭頂部分が方解石化、ばらばらになり復元は不可能な状態だった。



Pseudoperissitys bicarinata NAGAO
和歌山県有田郡(旧)金屋町伏羊、鳥屋城層? 上部白亜系カンパニアン~マストリヒシアン
付近からはアンモナイト・デデイモセラスや、パキディスカスなどの保存の良いものや、
平巻移行タイプ(プラビトセラス?)と呼ばれるデデイモセラスも多く見つかっている。