剣大滝での滞在時間は30分くらいだろうか、滝つぼを含むこの空間は水の覆われて、
水音が岸壁に跳ね返り充満している、たとえて言うならば台風の中にいるようだ。
水にぬれ風にさらされて体温も下がってきているので、ここでの休憩はあきらめた、
下りは登りよりも苦労した高低差が逆視線で大きく見える、ザイルの撤去なども加わり
核心部を抜けたときは一気に疲れが出てきた、荷物のデポした岩まで思い思いに岩と
水を楽しみ、ずぶぬれになつた体を乾かしながら戻る、1日まち天候の回復を待った
甲斐があった、昼寝にちょうど良い岩を見つけていたのでそこで甲羅干しと昼食、
もちろん乾杯用のビールは谷の水でキンキンに冷やしておいた。
食後は誰も来ないことを逆手に取り、あられもない格好で大岩(昼寝岩)惰眠をむさ
ぼった、装備を山用に交換し降下地点へ戻り、250mほどの崖をフリーで尾根まで登り
なおす、下りよりも登りのほうが疲れる以外は簡単で、残置ザイルは使わずに登りき
れた。十字峡に戻り夕食の準備をしながら自分の手を見る、手の表面の傷は古い皮膚
はいらないというような状態、夜こっそりとはさみで切り取る、おでこはいまだに3
連こぶがあり痛むが池のタイガーバームが利いた、次回からは自分の救急キットにも
入れておこう、最後の夕食?は重量の軽量化ということで赤飯と野菜炒めで締めだ。
明日は一気に下山だ夕食後は盛大な焚火で成功を祝った。